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2024.10.15
緑化のメンテナンスはどんなことをする?屋上緑化・壁面緑化・駐車場緑化のメンテナンス
緑化によって生まれた美しい景観を維持し、植物の癒し効果をより長く得るためにはメンテナンスが必要となります。
メンテナンスを行う箇所は、おもに「植栽」と「設備」です。
方法や頻度は、緑化の目的や設置場所により異なるほか、取り入れている植栽や設備によっても異なります。
緑化の植栽と設備のメンテナンスについて、どのようなことを行うのかをご紹介していきます。
1.屋上緑化のメンテナンス
2.壁面緑化のメンテナンス
3.駐車場緑化のメンテナンス
1.屋上緑化のメンテナンス
屋上は日差しや風が強いため乾燥しやすく、植栽にとっても過酷な環境になりやすいため、管理は地上よりも配慮が必要です。
隣接する建造物や周囲の環境への配慮や、安全対策も忘れずに行います。
台風などの前には、物や枯れ木などが飛散しないように対策し、翌日には必ず飛散や破損がないかなどの点検作業も大切です。
【植栽】
・灌水
植物や樹木の生長のために欠かせない水やり。環境状況に適した、灌水の頻度や量の調節が必要です。
植物や樹木は、二酸化炭素と水を原料とし光合成を行うので太陽が登る朝のうちに水をあげるのがベストです。
タイマー式の灌水システムを導入している場合は、季節ごとに設定の変更を忘れずに行います。
地域や環境により異なりますが、目安としては下記のようになります。
春・秋・・・週2〜3回 土が乾いてから
夏が近づき気温が上がれば頻度を増やし、寒くなってきたら頻度を減らしていきます。
夏・・・毎日
暑さにより水が熱湯となり植物を傷めてしまうことがあるため、早朝が望ましいでしょう。
真夏には、夕方にも水やりを行う場合があります。
冬・・・植物は休眠期となるため、水やりは週1回程度
低温の水や凍結により植物を傷めてしまうことがあるため、午前中のうちに水やりをします。
・生育状況の確認
枯れてしまい回復の難しい植栽は撤去し、緑比率や景観の維持のために植栽の入れ替えを検討します。
全体的に生育不良の場合には、土壌のチェックや改良が必要になることも。
・植栽の剪定・整枝
植栽が生長するとともに、屋上にかかる重量も増加します。
積載荷重の制限を超えないよう、年に数回の剪定や整枝により不要な枝や葉を取り除いたり、生長を抑制することも必要です。
これを行うことで植栽の通気や採光性が高まるだけでなく、病害虫の発生の予防としても効果的です。
実施する適切な時期は植栽の種類により異なるので、確認しながら行います。
・除草
雑草が繁殖することで植栽の栄養分を奪ってしまい、生育不良の原因となってしまいます。
また、景観が損なわれるだけでなく害虫発生の原因となるため、繁殖する前の除草が大切です。
根が強いものは、耐根層や防水層を傷つけることがあります。最悪の場合は建物に侵入し雨漏りの原因となることもあるため、見つけたらすぐに抜き取ります。
・病害虫の防除
病害虫が発生した場合には適切な対策が必要です。
薬剤を使用する場合には、環境や植栽に影響のないものを使用します。
・施肥
屋上の環境は、植栽にとって過酷であることから、栄養の補充は大切です。
年に数回、植栽の状態に応じて施肥を行います。
・土壌の補充
飛散・流出防止策を行っていても、ゲリラ豪雨や強風などにより土壌が流出してしまうことがあります。状態に合わせ、土壌やマルチングの補充を行います。
・芝の手入れ
日常的な灌水や除草のほかに、季節に合わせて芝刈りや施肥を行います。
屋上でのエアレーションは、防水層を傷つけないよう注意が必要です。
詳しくはこちらをご覧ください
https://sankosha-green.co.jp/speciality/1947/
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【設備】
・灌水システムの設定
タイマー式のものは、季節により灌水の頻度の設定を変更します。
年に数回、吐水部分の動作確認や漏水がないかの点検も行います。
・基盤の確認
植栽基盤に破損や異常がみられれば、補修や業者へ修理を依頼します。
・清掃
美しい景観を保つためには、定期的な清掃も欠かせません。
高圧水洗浄などで、通路や壁についたコケや汚れ、カビなどを落とし清潔にします。
落葉や枯れ枝が建物外へ飛散しないように、定期的に除去をすることも必要です。
・排水ドレン点検
落葉や枯れ枝が排水ドレンに詰まってしまうと重大なトラブルにつながるため、ゴミや泥とあわせて除去をします。きちんと排水が行われているかの点検も大切です。定期的に行い、強風後など天候や状況に合わせて行います。
2.壁面緑化のメンテナンス
壁面緑化のメンテナンスも、目的や形態、植栽の種類によって頻度や方法が異なります。
美しい景観をキープするために、枯れてしまった部分や季節に合った植栽を入れ替えることも可能です。
ツル植物を採用している場合には、他の構造物などへの巻き付きなどがないかの確認も定期的に行います。
【植栽】
・誘引・結束
巻きついて登はんをするツル植物や下垂型緑化を採用している場合には、最初の1〜2年は誘引が必要です。
誘引は、植物をネットなどに結びつけ、這わせたい方向に伸ばしたりバランスを整えるために行います。緑化のデザインに沿って誘導し伸ばしていきます。
強風のあとには、ツルが剥がれ落ちていないか確認をします。
・剪定・間引き
剪定は年に数回行いますが、ツル植物が他の構造物や樹木に巻きついていたり、はみ出している場合などには剪定をし整えます。
剪定は、ツル植物が緑化面を完全に被覆した場合に、生長抑制の目的でも行われることも。
枯損した古い枝が残っている場合には、枝抜き剪定を行い取り除きます。
ツルを適度に間引くことで、通気や採光を確保したり病害虫の発生予防になります。
高所に緑化を採用している場合は、足場の設置や高所作業車での作業になることが多いでしょう。
・草花
草花を採用している場合、季節に合わせてパネルの変更をすることも可能です。
・生育状況の調査
枯損し、回復の見込めない部分のポットやプランターの植栽の取り替えの検討をします。
ポットやプランターなどの緑化は、植栽容器いっぱいに根が広がり、新しい根を伸ばせない「根詰まり」状態になることがあります。水や養分の吸収が悪くなり生長不良や枯れの原因となるため、土壌の入れ替えを行ったり、可能な場合には植え替えも検討しなくてはなりません。
ツルを採用している場合には、予定伸長に対しての生長も確認し、空きの目立つところに誘引をしたり、補植をします。
・灌水
季節などの環境状態に応じて時間や回数の設定を行います。
手まきで水を与える場合には、壁面に均一になるように灌水します。
・施肥
植栽の種類や環境の状況に合わせて、固形肥料を与えたり、灌水システムにて液肥を与えます。
・病害虫の防除
病害虫が発生した場合には適切な対策が必要です。
防除の際に薬剤を使用する場合には、風に注意し、通行人のいない時間帯に行います。
【設備】
・固定具、資材の確認
金具がきちんとついており、ゆるみなどがないか確認を行います。金属やプラスチック素材が劣化や腐食していないかなどの確認もあわせて行います。
年に数回行いますが、風の影響をうけやすいため、台風などの強風の前後に点検をしておくと安心です。
・灌水システムの設定
タイマー式のものは、季節により灌水の頻度の変更設定を行います。
適切に水が出ないと植栽が枯れてしまうため、吐水部分の作動の確認も行います。
・排水ドレン、排水樋の確認
排水口、排水樋に詰まりがないか定期的に確認します。
排水口が詰まってしまうことで水が溜まり、生育不良や根腐れを起こす原因となります。
・清掃、通路のチェック
通路に面している場合、植栽が通行の妨げになっていないか、落下の危険はないか安全の確認をします。
また、落ち葉や花がら、フンなどで汚れていないかなども確認し、清掃を行います。
3.駐車場緑化のメンテナンス
駐車場は、人や車の往来があるため、安全への配慮が必要です。
緑化ブロックやプラスチックの保護材などを使用している場合は、メンテナンス方法を業者に確認しておくとよいでしょう。
【植栽】
・芝生
芝生部分には、施肥、刈り込みなど芝生のメンテナンスを行います。
プラスチックの保護材やブロックを使用している場合は、芝刈り機の使用やエアレーションができないことがあります。その場合には、剪定バサミなどで芝生を刈り込みます。
車や人の踏圧などにより芝生が傷んだ部分は張替え補修を行います。
・灌水
基本的に雨水があたれば不要ですが、日照りが続く場合には必要です。土の中に水が浸透するようにたっぷりと水を与えます。
・除草
美しい景観を維持するため、芝の健康的な生育のために雑草の除去を行います。
機械を使用する際は飛散に注意しながら行います。
・病害虫防除
芝、樹木にも病害虫が発生することがあります。
防除の際に薬剤を使用する場合には、利用者のいない時間帯に行うのが望ましいでしょう。
・樹木
通路へのはみ出しや、交通の妨げとなっていないかの確認を行います。
損傷している樹木は傷の手当をし、回復の難しい枯損木は伐採の検討が必要です。
【設備】
・プラスチック保護材やブロックの点検
保護材やブロックの劣化状況や設置状況の確認を行います。
不等沈下していたり破損があると、事故や利用者の怪我につながることがあるため早急に補修を行う必要があります。
・清掃
駐車場や道路への物やゴミの飛散は危険です。枯れ葉や枯れ枝、ゴミがあれば除去を行います。
・人工芝の手入れ
人工芝を使用している場合は、汚れたら洗い流したり、落ち葉やゴミを拾うなどの簡単な清掃を行います。
まとめ
屋上緑化・壁面緑化・駐車場緑化で行うメンテナンスについてご紹介しました。
緑化の目的や採用している設備、植栽によって方法や頻度は異なります。
植物は生き物です。
緑の機能を生かして環境の改善に役立てたり、美しい景観を維持するためにメンテナンスは欠かせません。
自分達で計画的に行うほかに、施工業者へ相談したり専門業者へ依頼をするのも方法の一つです。
弊社でも、緑化やメンテナンスに関するご相談を承っております。
お気軽にご相談ください。