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2023.07.01
人工芝と天然芝の違いは? メリット・デメリットをご紹介
優しい緑が人気の芝生。
庭園の造設や外構の設計などで芝生の設置を検討するときに、天然芝・人工芝のどちらを利用するかで悩まれる方も多いのではないでしょうか。
ここでは、検討するときに比較したい、それぞれのメリットとデメリットをご紹介いたします。
天然芝
天然芝は芝草を群生させたもので、種類がいくつかあります。
住んでいる地域の気候や使用目的に合わせ、種類を選択します。
◆天然芝のメリット
①自然を感じられる
天然芝は、四季の移ろいや天気によって変わる、芝の表情の変化を楽しむことができます。
春から夏には生い茂る緑、秋から冬にかけては休眠期の自然な茶色が鑑賞できます。
ふわふわとした触感も気持ちよく、植物による癒し効果も期待できるでしょう。
②初期費用が安い
天然芝は初期費用が安いことも魅力です。
庭の地面を施工する際には、天然芝、人工芝、砂利、コンクリートの中で最も安いコストで行えます。
人工芝と比べると、1/10程度の初期費用で済むといわれています。
③涼しい
天然芝が地表を覆うことで、太陽の照り返しを和らげます。
また、植物には光合成の際に水分を蒸散する作用があり、表面温度の上昇の抑制に期待ができます。
そのため、コンクリートの床や人工芝と比べ、より涼しく過ごすことができます。
④芝の上で花火やBBQができる
自然を感じながらアウトドアをしたり、花火やBBQを楽しむことが可能です。
ただし、芝生に火が落ちたり、熱によって芝生が傷んでしまうこともあります。
傷みを予防するためには、バーベキューコンロと芝生に十分な距離をとったり、耐熱シートを使用するのがおすすめです。
⑤芝の育成、手入れを楽しめる
水やりや草刈りなど、定期的な手入れが必要です。
植物を育てることや、細やかな管理がお好きな方には向いています。
定期的に、丁寧な手入れを行うことによって、芝生の成長や変化を見ることもできます。
自分で育てた美しい芝生の景観は、達成感や満足感も与えてくれることでしょう。
⑥寿命が長い
天然芝は、きちんと手入れをしてあげると、数十年と長持ちします。
傷んでしまった時には、適切な処置をすることで回復させることも可能です。
◆天然芝のデメリット
①定期的な手入れが必要
植物であるため、季節ごとに定期的な手入れが必要です。頻度や方法は芝の種類にもよって変わってきます。
手入れをしないと、見た目に悪影響を与えるだけでなく、病害虫の被害を受けたり芝が枯れ死してしまいます。
【主な手入れ】
・芝刈り
定期的に芝刈りをしてあげることで、密度の高い、丈夫な芝に生育します。
4月から7月の成長が早い時期には、月に2〜4回の芝刈りを行い、長さが2〜3㎝をキープできるようにしておくと良いでしょう。
成長が落ち着いてくる秋から芝の枯れてしまう冬にかけては、こまめに草刈りをする必要はなくなります。
・水やり
季節に合わせ、頻度を調節しながら水を与えます。
冬は芝の休眠期なので水やりは必要ありませんが、真夏には毎日と、暑さの厳しい日には夜にも水やりをし、土壌が乾燥しないようにします。
与えすぎることでも、病害や苔が発生してしまうことがあるので注意が必要です。
・除草
芝生に雑草が生えてしまうと、見た目に影響するだけでなく、芝生の生育に影響を与えたり、病害虫の原因になってしまいます。
手で草を抜いたり、除草剤を散布する必要があります。
・施肥
春には成長を促すため、秋には耐寒性を強めるため、目的に合わせて肥料を定期的に与えます。
種類によって頻度は異なりますが、年に3回〜9回肥料を与えます。
・エアレーション
人がよく通る場所は、土が踏み固められていきます。
固くなった土に穴をあけてほぐすことを「エアレーション」といい、通気と水はけを改善します。芝生の活性を促す、大切な作業です。
ローンスパイクやローンパンチという器具を使用します。
基本的に春と秋に行い、芝生やお庭の状態に合わせて、年に1回〜3回行います。
②病気になったり害虫がついてしまうことがある
芝生にはかかりやすい病気があったり、付きやすい害虫がいます。
芝が部分的に変色したり、生育不良を起こす原因となります。
予防のために、病気の発生しやすい時期の前に殺菌剤を散布するなど、こまめな手入れが必要です。
③維持費がかかる
前述したように、天然芝にはこまめな手入れが必要で、そのために必要な機械類などの初期費用と、肥料代などの維持費用がかかります。
具体的には、芝刈り機や散水機、エアレーションなどの道具、肥料や薬剤などの材料、水が必要です。
④枯れることがある
高温多湿に強い種類の夏型の芝は、秋から冬にかけては休眠期のため、枯れてしまいます。
この場合には根は生きているため、春になり成長期がくればまた新芽が出るので心配はいりません。
病害虫に侵されたり、手入れを怠ることで枯れてしまった場合には、残念ながら再生しないこともあるでしょう。
人工芝
人工芝は、ポリエチレンやポリプロピレン、ナイロンなどの合成樹脂を芝に似せて作ったものです。
近ごろでは、見た目や長さ、感触などさまざまな種類のものが発売されており、使用目的に合わせて種類を選択できるようになっています。
♦人工芝のメリット
①一年中景観を楽しめる
人工芝なら、寒さの厳しい冬や真夏の猛暑にも枯れることなく、一年を通して美しい緑の景観を楽しむことができます。
芝の長さや密度などの見た目や、色のバリエーションも増えているため、お好みのデザインを選べます。
②どこにでも敷ける
人工芝は植物ではないため、生育させるための環境は必要ありません。
天然芝では敷けない日当たりの悪い場所や、ベランダや室内などの、下地が土でない場所でも敷くことが可能です。
③天然芝と比べお手入れが簡単
敷いた後のお手入れが簡単です。
美しく長く使用するために、以下のようなお手入れをするといいでしょう。
・芝が倒れ始めたらデッキブラシでブラッシング
・ごみや落ち葉をほうきで掃いたり、掃除機で吸い取る
・汚れが付いたら水で流したりモップで掃除する
このように、難しいお手入れは必要ありません。
④維持費がかからない
人工芝は、手入れが簡単なため、維持費用がほとんどかかりません。
しかし、人工芝の一般的な耐用年数が7〜10年であり、経過する頃には張り替えが必要です。
変色や芝目の倒れ、擦り切れなどが目立つようになってきたら、張り替えを検討する目安です。
⑤雑草、虫の発生対策になる
人工芝を設置することで、雑草が生えにくくなります。
人工芝を貼る前の土づくりの際に雑草をしっかりと根元から抜き、防草シートを敷くためです。
この下地づくりをしっかり行うことで、雑草が生えにくくなるだけでなく、虫が出にくくなることもメリットの一つです。
♦人工芝のデメリット
①一年中緑で季節感を感じにくい
天然芝は、春から夏にかけては新緑を、枯れる時期には茶と、季節に合わせた色の移ろいを楽しめます。
しかし、人工芝は一年中青々とした緑色で景観が変わらず、季節感を感じにくいというデメリットがあります。
新緑のカラー以外にも、茶色の葉を混ぜることで自然になじむカラーも発売されているので、好みに合わせて選択するとよいでしょう。
②初期費用が高い
人工芝、防草シートや下地材などを揃えるため、材料費がかかります。
そのほか、業者へ施工を依頼するかどうかによっても費用は変わってきますが、天然芝に比べて初期費用が高額になりがちです。
人工芝の価格も、見た目や機能性などで異なるため、目的に合わせ適切なものを選びましょう。
③年月とともに劣化する
人工芝の素材は合成樹脂を使用しているため、紫外線や雨風の影響によって経年劣化します。
使用する環境や人工芝の品質にもよりますが、一般的に耐用年数は7〜10年程度といわれています。
劣化した人工芝は、倒れて癖がついてしまったり変色したりするため、新しく張り替える必要があります。
④火気厳禁
人工芝の上でのBBQや花火は厳禁です。
最近では、燃えにくい「難燃性樹脂」を使用していたり、燃えにくい・燃え広がりにくい「防炎認定」を受けた人工芝もでていますが、人工芝の素材である樹脂は熱に弱いため、溶けてしまったり変形の原因になります。
⑤熱をため込みやすい
人工芝は素材の特性上、熱を溜めやすい傾向があります。
真夏の気温の高い日では、素足で歩いたり寝転ぶことはできません。
気になる場合には、水をまいたり「遮熱タイプ」を選ぶとよいでしょう。
まとめ
このように、天然芝、人工芝それぞれにメリット・デメリットがあります。
天然芝のおすすめポイント
・自然の風合いや色合いが美しい
・細やかな手入れを楽める
・初期費用を安く済ませられる傾向がある
人工芝のおすすめポイント
・一年中緑の景色を保てる
・お手入れが簡単
・維持費が比較的かかりにくい
目的や好みに合った芝を選ばれることがおすすめですが、メンテナンスができるかどうかは大切なポイントとなります。
天然芝や人工芝の種類を変えることや、設置の工夫などでデメリットが軽減されることもありますので、専門知識の豊富な業者に相談をし、検討されるとよいでしょう。
弊社でもご相談に乗らせていただきますので、お気軽にお問合せください。