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2026.07.15
樹名板の素材別比較|アルミ・ステンレス・樹脂・木製の特徴と耐久年数を解説

公園や学校、企業緑地などで樹名板の導入を検討するとき、「どの素材を選べばよいか分からない」という声をよく耳にします。
素材選びを誤ると、数年で色あせる・サビが浮く・表面が割れるといったトラブルが起き、再発注コストや管理の手間が増えることに。
この記事では、樹名板に使われる主要4素材(アルミ・ステンレス・樹脂・木製)について、
耐久年数・コスト・設置環境との相性・管理のしやすさを具体的に比較します。
発注・選定を担当する方が「どの素材が自分たちの現場に合うか」を判断できることを目的に解説します。
1. 素材選びが重要な理由
樹名板は屋外に長期間設置される設備です。設置後は、紫外線・雨・湿気・温度変化・塩害といった環境ストレスに毎日さらされます。
素材選びを軽視すると、次のような問題が発生します。
・印字や塗装が3〜5年で退色し、文字が読めなくなる
・金属素材がサビて外観が損なわれ、施設の景観イメージを下げる
・樹脂や木材が紫外線で割れ・反りが生じ、破片が落下する危険がある
・想定より早く交換が必要になり、ランニングコストが増加する
一方、設置環境に合った素材を選べば、10〜20年以上にわたって安定した品質を維持することが可能です。
最初の素材選定に少し時間をかけることが、長期的なコスト削減と安全管理につながります。
2. 素材の特徴と耐久年数まとめ(比較表)
| 素材 | 想定される耐久年数※1 | 耐候性 | 耐食性 | 質量 | 費用感 | 主な推奨設置場所 |
| アルミニウム | 10年〜30年以上 | 非常に高い | 高い | 軽い | 中程度 | 公園、学校、一般緑地等 |
| ステンレス | 25年〜35年以上 | 非常に高いい | 非常に高い | やや重い | やや高い | 沿岸地域、公共施設、長期設置場所 |
| 樹脂(ABS・AES) | 10年〜20年以上 | 高い | 高い | 軽い | 安い | 公園、学校、商業施設等 |
| 木製 | 3年〜10年※2 | 低い | 低い | 軽い | 安い | 庭園、自然公園、景観重視の場所 |
※1仕様や表面加工により耐久年数が異なります。
※2 木製は防腐・防水処理と定期メンテナンスの有無によって大きく変わります。無処理の場合、3年程度で劣化が始まるケースもあります。
3. アルミ製|屋外看板として主に選ばれる素材
【特徴】
アルミは軽量・耐食性・加工のしやすさを兼ね備えた素材です。
公園・学校・企業緑地など、多くの設置現場で採用されている理由は、「十分な耐久性」と「扱いやすさ」のバランスにあります。
アルミは表面に自然に酸化被膜を形成する性質があり、この被膜がサビの進行を防ぎます。
鉄のように内部から腐食が広がる「もらいサビ」が起きにくいため、屋外での長期使用に適しているのです。
【耐久年数の目安】
適切な表面処理(アルマイト加工・粉体塗装など)を施した場合、10〜30年程度の使用が見込めます。
ただし、海岸から近い塩害地域では、塩分による表面腐食が進みやすくなるため、ステンレスへの切り替えを推奨するケースもあります。
【メリット】
・ステンレスに比べて軽量なため、取り付け・交換の作業負担が少ない
・加工しやすく、オーダーサイズや異形形状にも対応しやすい
・素材コストがステンレスより抑えられる
・アルマイト加工により、カラーバリエーションも豊富
【デメリット・注意点】
・ステンレスより傷がつきやすく、強い衝撃で変形する場合がある
・塩害地域では表面処理の追加が必要になることがある
・印字方法によっては、紫外線による退色が素材の寿命より先に起きる場合がある
【こんな現場に向いている】
公園・学校・医療施設・企業緑地など、屋外標準仕様として幅広く対応できる汎用素材です。
「長持ちさせたいが、コストを抑えたい」という場合の第一選択肢になります。
4. ステンレス製|長期設置・過酷環境に強い最高耐久素材
【特徴】
ステンレスは鉄・クロムを主成分とした合金で、耐食性・強度・耐熱性において非常に優れています。
「ステンレス(Stainless)」という名前が示す通り、サビにくさが最大の強みです。
クロムが表面に不動態被膜を形成し、腐食の進行を抑えます。
美しく丈夫な外観を長期間にわたって維持できるため、公共施設や景観品質を重視する場所での採用実績が多い素材です。
【耐久年数の目安】
適切な仕様・環境であれば25〜35年以上の使用が見込めます。
公共施設や長期保有を前提とした設備への採用が多い素材です。
【メリット】
・耐久性・強度がアルミより高く、傷がつきにくい
・塩害・酸性雨・湿度の高い環境でも安定した耐食性を発揮
・高級感のある外観で、景観品質を重視する施設にも対応できる
・長期間使用しても見た目の劣化が少ない
【デメリット・注意点】
・アルミに比べて重量があり、取り付け・交換の作業がやや大変
・素材コストがアルミより高くなる
【こんな現場に向いている】
沿岸部・港湾近く・豪雪地域(融雪剤使用環境)・重要な公共施設など、厳しい環境条件での長期設置に適しています。
「20年以上確実に使いたい」「メンテナンス頻度を最小化したい」という場合はステンレスが最適です。
5. 樹脂製(ABS樹脂・AES樹脂)|高級感と耐候性を両立する素材
【特徴】
樹名板のベース素材として、ABS樹脂およびAES樹脂を使用例として解説しています。
どちらも金属に比べて軽量で扱いやすく、額縁のような立体的な見た目が特徴です。
フラットなプレートにはない高級感のあるデザインを実現できる素材として、公園・学校・商業施設など幅広い現場で採用されています。
2素材の違いは耐候性にあります。
ABS樹脂:耐衝撃性・加工性に優れた素材。ABS樹脂そのものは耐候性が悪く、脆化するおそれがあります。耐候剤を添加することで屋外での長期使用にも対応することができます。
AES樹脂:ABS樹脂よりさらに耐候性が高く、紫外線・熱による劣化が起きにくいのが特長。ABS樹脂よりも屋外設置に向いています。
表示面の加工等により、耐候性のレベル等は異なります。
【耐久年数の目安】
10年〜20年以上の使用が見込めます。ただし、表面加工や設置環境によって耐用年数は異なります。
より長期の使用を想定する場合や、直射日光・雨が直接当たる環境ではAES樹脂の採用を推奨します。
【メリット】
・額縁状の立体デザインにより、金属プレートにはない高級感・存在感がある
・ABS・AESともにサビが発生しないため、金属素材より腐食の心配が少ない
・軽量で取り付け・交換の作業負担が小さい・耐候性に優れ、長期間鮮明な表示を維持しやすい
・樹脂製(+アクリル板)タイプは、視認性とデザイン性をさらに高められる
【デメリット・注意点】
・金属素材(アルミ)に比べると強度・耐衝撃性はやや劣る
・草刈り機の接触など、強い外力が加わる設置位置には注意が必要
・耐候材を添加していないABS樹脂では、設置環境(直射日光量・降雨頻度など)によって脆化する恐れがある
【こんな現場に向いている】
公園・学校・医療施設・商業施設・企業緑地など、デザイン性と実用性を両立したい場所に向いています。
「金属プレートより見栄えのある樹名板にしたい」「安価かつ鮮やかな表示を長期間維持したい」というニーズに応える素材です。
6. 木製|自然景観との調和を優先する場合
【特徴】
木製の樹名板は、自然公園・里山・日本庭園・和風施設など、景観との調和を最優先にしたい場所で選ばれます。
金属・樹脂にはない温かみと自然感が最大の強みです。ただし、屋外での耐久性は4素材の中で最も低く、適切な処理とメンテナンスが前提となります。
【耐久年数の目安】
防腐処理・防水塗装の有無によって大きく異なります。
| 処理の状態 | 目安の耐久年数 |
| 無処理 | 2〜3年(早期に1〜2年で劣化が開始する可能性) |
| 防腐・防水処理の実施あり | 5〜7年程度 |
| 定期的な再塗装の実施あり | 7〜10年程度 |
使用する樹種によっても耐久性は異なります。
ヒノキ・ケヤキ・チーク・ウリンなど油分が多く耐水性の高い樹種は、スギ・マツに比べて屋外での耐久性に優れます。
【メリット】
・自然景観との一体感が出やすく、金属・樹脂にはない温かみがある
・素材コストが比較的抑えやすい
・加工しやすく、彫刻・焼き印など手工芸的な表現にも対応できる
【デメリット・注意点】
・雨・湿気・紫外線による劣化が早く、定期的なメンテナンスが必要
・腐朽・ひび割れ・反りが起きやすく、破片落下のリスクがある
・メンテナンスを怠ると期待耐久年数を大幅に下回る
・虫害(シロアリ・キクイムシなど)への対策が必要な場合がある
【こんな現場に向いている】
自然景観・和風庭園・里山環境など、景観への適合を優先する場所に向いています。ただし、メンテナンス体制を確保できることが前提です。
管理リソースが限られる公共施設では、別素材で木目調デザインを採用する方法も検討に値します。
7. 設置環境別・素材の選び方
7-1. 公園・一般緑地(管理者:自治体・公園管理会社)
推奨:アルミ(基本)/ステンレス(沿岸・長期設置)/ABS樹脂・AES樹脂
コストと耐久性のバランスが取りやすいアルミが標準仕様として適しています。
海岸から500m以内の沿岸公園や、10年以上の長期使用を前提とする場合はステンレスを検討してください。
設置数の多い場所など、コストとデザイン性を重視する場合、樹脂製の樹名板をおすすめします。
7-2. 学校・教育施設
推奨:アルミ(メタルフォト)/ABS樹脂・AES樹脂
学校では環境学習との連携でQRコードを搭載するケースも増えています。
アルミ(メタルフォト)は耐久性・コストのバランスが良く、ABS・AES樹脂は軽量で交換しやすく額縁デザインによる高級感も出せるため、教育環境の緑化演出にも向いています。
7-3. 医療施設・福祉施設
推奨:アルミ/ステンレス
施設の清潔感・安全性を維持する観点から、耐久性の高い金属素材が選ばれやすい環境です。
破損・劣化による外観の損なわれが施設イメージに影響するため、耐久性を重視した選定が適しています。
7-4. 商業施設・オフィス緑地
推奨:アルミ(カラーアルマイト・印刷仕上げ)/ステンレス
景観や統一感が重視される施設では、素材の耐久性に加えてデザインの仕上がりが選定基準になります。
アルミのカラーアルマイト仕上げやステンレスのヘアライン仕上げは、洗練された外観を長期間維持できます。
7-5. 自然公園・里山・和風庭園
推奨:木製(処理材)/アルミ木目調
景観との調和を最優先にしたい場所では木製が選ばれます。
ただしメンテナンス体制が確保できない場合は、表示面に木目調の処理を施したタイプが、景観と耐久性を両立する現実的な選択肢です。
7-6. 沿岸・塩害地域
推奨:ステンレス
塩分濃度の高い環境では、アルミでも表面腐食が進みやすくなります。耐食性の高いステンレスが、沿岸部での長期設置に適しています。設置環境の詳細はお問い合わせください。
8. 素材以外で耐久性を左右するポイント
素材の選定と同様に、以下の要素も樹名板の寿命に大きく影響します。
8-1. 印字・印刷方法
通常の屋外印刷(溶剤インクジェット)は5〜7年程度の耐候性が目安です。
長期設置を前提とする場合は、UVフラットベッド印刷・エッチング・彫刻・陶磁器焼付け印刷など、耐候性を重視した印字方法の採用を検討してください。
素材がどれだけ長持ちしても、印字が先に消えてしまっては意味がありません。素材と印字方法の耐久年数を合わせて設計することが重要です。
8-2. 表面処理・コーティング
アルミ:アルマイト処理(酸化被膜)+粉体塗装が一般的。紫外線・腐食への耐性が高まる。
ステンレス:ヘアライン・バイブレーション仕上げで傷が目立ちにくくなる。
木製:防腐剤含浸処理+防水塗装(キシラデコール等)が基本。定期的な塗り替えが必要。
8-3. 固定方法・取り付け方
ワイヤー固定の場合、樹木の成長に伴いワイヤーが幹に食い込むことがあります。
設置時にゆとりを設けること、保護チューブの使用、そして定期点検が欠かせません。
支柱タイプは樹木への負担が少なく、管理がしやすいメリットがあります。
8-4. 点検・メンテナンスのサイクル
多くの自治体では屋外設備の定期点検を求めています。
年1〜2回の目視点検(ワイヤーの食い込み・サビ・印字の退色・支柱のぐらつきなど)を行うことで、早期に問題を発見し、寿命を延ばすことができます。
まとめ
樹名板の素材選びは、設置環境・使用期間・管理体制・予算のバランスで決まります。
今回紹介した4素材には、それぞれ明確な強みと適した用途があります。
ただし、素材だけで耐久性が決まるわけではありません。
印字・印刷方法や表面処理の仕様、固定方法、設置後のメンテナンス体制まで含めて設計することが、長期にわたって品質を維持するうえで重要です。
「素材は長持ちするのに印字が先に消えてしまった」というケースも少なくありません。素材と印字方法の耐久年数を合わせて検討することを意識してください。
また、初期コストだけで判断するのではなく、交換・メンテナンスを含めたトータルコストで比較することも大切です。
素材についての疑問・現場条件に合わせた仕様のご相談は、お気軽にお問い合わせください。
設置環境や予算をヒアリングした上で、最適な仕様をご提案いたします。
弊社の樹名板「緑の名札」につきましては、下記の方法でお問い合わせください。
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